パン食系女子の主食はかなりの確率でパンだと思われますが、日本全体で見ると主食はやはり米。そして、その国民の主たるエネルギー源となる主食は、どんな国でも大切に扱われます。たとえば日本では「お米には八十八の手間がかかっている」などという言い伝えは今も残り、日々の糧に感謝する心を持つように教育されています。子どもの頃、お茶碗に米粒を残しておばあちゃんに怒られた、という方も多いのでは?
私たちの米を粗末にしたくないという気持ちと同じように、ヨーロッパでは残ったパンの一切れまで、いえ一切れどころかパンくずさえ捨てることははばかられ、調理して食べられています。その理由としては、宗教的なことが関係していると言われます。パンはキリストの身体(肉)を表しているとされ、パンを粗末にすることはキリストの肉を捨てるも同然だという考えが根底にあるのです。
そのためか、ヨーロッパの人々は残ったパンのおいしい食べ方をよく知っています。フレンチトーストやパンプディング、パンをスープのとろみづけとして使うスペインのガスパチョ。イタリアに伝わる「パッパ・アール・ポモドーロ」は、硬くなったパンを煮て食べるという、日本の雑炊とちょっと発想が似た伝統料理です。
硬くなってもおいしく食べられるパンですが、おいしいまま保存できたら尚よし。翌日以降に食べる場合は冷凍保存がおすすめです。スライスした後ラップで包み、さらにビニール袋に入れて冷凍庫へ。これで、2週間は大丈夫。自然解凍か軽くトーストしていただきます。