パン系女子なら、みんながあまり知らないようなパンの名前のひとつも言えないと。というわけで、まずは名前のおさらいから。
パン屋さんに行くと、小麦粉、塩、酵母(イースト)、水だけを使ったフランスパン生地が、生地量や成型を変えて、いろいろな種類のパンになって並んでいます。形状によって食感が変わるせいか、同じ生地のはずなのに味まで違うように感じるから不思議。
長いから「棒(バゲット)」、丸っこいから「ボール(ブール)」、といったシンプルな名前の付け方にも親近感が湧きますよね。
ではなぜ、ここまでたくさんの種類があるのでしょうか。それは、20世紀以前のフランスの統治政策と関係があります。当時、主食であるパンの価格が変動すると社会が不安定になると危惧した政府は、パンの公定価格を決め制度化します。
何グラムのパンはいくら、と細かく取り決めた結果、様々な種類のパンができたというわけです。しかし実際は、パンを売るときに重さを量ることはなく、切れ目(クープ)の数などを目安としてその重さに見合った値段で売られていたといいます。