野菜をたっぷり使用した野菜が主役のサンドイッチも魅力的ですが、今回はちょっと少なめ。一見すると、ただの脇役に見えます。でも、食べてみると野菜の味わいがアクセントになり、名脇役であることがわかります。
その名脇役が、キャラメリゼした紫玉ねぎのチャツネ(Caramelised Red Onion Chutney)です。チャツネというとカレーに添えるインドのチャツネを思い浮かべますが、それとはちょっと違います。元はインドから伝わったチャツネがイギリスの食材でローカライズされ、果物や野菜を使ったいろいろなものが作られています。見た目はジャムのようで、砂糖、ビネガー、塩、スパイスで調味されており、甘酸っぱさが特徴です。イギリスではハムやチーズに添えたり、サンドイッチにも欠かせません。甘酸っぱく煮込まれた紫玉ねぎの味わいが新鮮で、シンプルなサンドイッチに合わせるだけでワンランク上のおいしさに仕上がります。
今回作るのはイギリスの「プラウマンズランチ(Ploughman‘s Lunch)」をサンドイッチにしたものです。農夫の昼食という名前の通り、調理せずに食べられる食材を盛り合わせただけの素朴な食事で、チャツネが欠かせません。ハムとチーズが主役の王道の組み合わせに見えますが、食べてびっくり。名脇役と呼ぶのがぴったりの、チャツネの存在感に驚かされることでしょう。