スープとパンの切っても切れない関係。
唐突ですが、スープはお好きですか?
パン好きさんなら、スープとパンの組み合わせはきっと食卓に欠かせないことでしょう。
フランス語でも英語でもスープは「飲む」ではなくて、「食べる」と言いますね。何故かというと、スープはもともと汁物ではなく「液体をかけたパン切れ」のことで、「食べる」ものだったからと言われています。
昔々、パン釜が村に一つしかなかったような時代には、パンは毎日焼くものではありませんでした。大きくしっかりと焼き上げたパンは日を追うごとに固くなり、そのまま食べるのは至難の業。切ったパンは、肉や野菜を煮込んだ汁をかけて柔らかくしてからおかゆのようにして食べていたそうで、これがスープの原型です。
スープはパンと同じくらいの歴史があり、パンと共に歩んできた料理なのです。
(写真①フランス・バスクのレストランのガルビュール。シェアしていただくたっぷりサイズ)
スープは元々庶民的な料理で、フランス語では「スープ soupe」とは別に、「ポタージュ potage」という言葉も生まれて差別化されるようになったそうです。
そして、現代ではスープとパンは別々の食べ物として、スープは液体だけを指すようになりました。
(写真②グリーンピースのポタージュ、③カボチャのポタージュ。いずれもパリのレストランにて)