環境課題中長期目標
環境課題中長期目標を策定した背景
地球環境保全は、人類の生存と発展のための社会全体の課題であり、その社会の一員として事業を営む当社グループにとって、最重要経営課題の一つです。
当社グループは、優先して取り組む5つの「サステナビリティ重要課題」のなかで「食品廃棄物・容器包装廃棄物への対応」「気候変動及び水問題への対応」を中長期的に取り組むべき環境課題と特定しています。
サプライチェーン全体の環境負荷低減に取り組むため、これらの環境課題について中長期目標の設定・見直しを行いました。その達成に向け実効性の高い取り組みを進め、環境保全活動を推進していきます。
関連ページ
環境課題中長期目標と取り組み内容
気候変動への対応
気候変動による影響は、年々、深刻さを増し、地球的規模で世代を超えて、社会・環境・企業活動に大きな影響を及ぼす問題となっており、取り組みの明確化が強く求められています。また当社グループにおいても、気候変動は事業拠点や小麦の生産地に対する自然災害、原材料の調達への影響等、サプライチェーン全体に影響を及ぼします。
気候変動による影響を緩和し、事業リスクを最小化するため、最新の省エネ技術の積極導入や再生可能エネルギーの活用等を通じてCO2排出量の削減を進め、脱炭素社会の構築に貢献していきます。
- 2050年目標
-
- グループの自社拠点でCO2排出量実質ゼロを目指します
- サプライチェーンにおけるCO2排出量の削減に取り組みます
※2030年度目標においても同様に取り組みます
- 2030年度目標
-
- グループの自社拠点でCO2排出量50%削減を目指します(2013年度比)
削減に向けた主な取組み
- 更なる省エネ活動の推進
- 再生可能エネルギーの活用(太陽光発電設備の積極的な導入等)
- ボイラー等化石燃料使用設備の電化、ゼロカーボン燃料への切り替え
- 排出量取引等のカーボンプライシング制度の活用
- サプライチェーンにおけるCO2排出量の測定、協力会社等との連携 など
水資源への対応
気候変動による降雨パターンの変化や将来の人口増加等により、水資源の不足が危惧されています。当社グループとしても、これまで原料調達地域と自社の製造拠点の水リスク調査を定期的に行ってきました。
今後はさらに、工場で使用する水使用量の削減を進め、サプライチェーン各段階の取引先と連携して、限りある資源である水の有効利用に取り組んでいきます。
- 2040年度目標
-
- 工場の水使用量原単位30%削減を目指します(2021年度比)
※対象は国内・海外グループ会社
地域ごとに将来の水の供給リスクに応じた目標を設定し、特にリスクが高い地域では水使用量の半減を目指します。
削減に向けた主な取組み
- 節水設備やIoT導入による水の効率的な利用
- 排水の再生利用による工場内での水循環 など
食品廃棄物への対応
飢餓や貧困の課題がある一方で、世界全体で生産量の約1/3にあたる量が廃棄されており、国内でも年間数百万トンの食品ロスが発生していると言われています。食品廃棄物を削減し、食料システムにおいて循環させることは、持続可能な社会の実現を目指すうえで重要な課題となっています。
当社グループとして、サプライチェーン各段階の取引先とともに食品廃棄物の削減を進め、持続可能な食料システムの実現に貢献していきます。
- 2030年度目標
-
- 原料調達からお客様納品までの食品廃棄物の50%以上削減を目指します(2016年度比)
※対象は国内グループ会社。イニシオフーズ株式会社、株式会社ジョイアス・フーズ、トオカツフーズ株式会社は2019年度比
- サプライチェーン各段階の取引先とともに食品廃棄物削減に取り組みます
当社グループでは、食品の製造・流通工程で発生した食品に供することが出来ない副産物や廃棄物のうち、サーマルリサイクル、埋立、焼却等により処理・処分したものを「食品廃棄物」と定義します。飼料化・肥料化等、マテリアルリサイクルしたモノについては、食料システム等において持続可能な形で再生利用につながることから、「食品廃棄物」に含めておりません。
削減に向けた主な取組み
- 生産工程でのロス削減、製品の破袋・破損の削減
- 賞味期限延長による廃棄物削減、賞味期限表示変更による返品削減
- マテリアルリサイクル(飼料、肥料、発酵、再使用等)への転用
容器包装廃棄物への対応
プラスチックは金属等に比べて回収率や有効利用率が低く、また不適正な処理のため世界全体で年間数百万トンに及ぶプラスチック廃棄物が海に流出していると推計され、地球規模での環境汚染が懸念されています。資源・廃棄物の有効利用や海洋プラスチック問題解決のため、プラスチック廃棄物を資源としてとらえ持続可能な仕組みで循環利用することが世界的に求められています。
当社グループとして、化石燃料由来の容器包装プラスチック使用量の削減等を推進し、プラスチックの資源循環の促進に貢献していきます。
- 2030年度目標
-
- 化石燃料由来のプラスチック使用量の25%以上削減を目指します(2019年度比)
※対象は国内グループ会社
- 環境に配慮した設計等プラスチック資源の循環を促進します
- バイオマスプラスチック、再生プラスチック、再生紙、FSC認証紙等の持続可能な包装資材の使用を推進します
- 化石燃料由来のプラスチック使用量の25%以上削減を目指します(2019年度比)
当社グループの製品では、さまざまな容器包装を使用していますが、食品である中身を使い切っていただくまで品質を保持するという重要な役割を担っているため、環境配慮設計や持続可能な包装資材の使用を進めるにあたっては、安全・安心を前提として取り組んでいきます。
削減に向けた主な取組み
- 3R(リデュース・リユース・リサイクル)+リニューアブルの推進
- 分別が容易かつマテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルが可能な容器包装設計 など