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今から気をつけたい!熱中症対策 ②(全3回)
梅雨の時期こそ注意!熱中症にならないための生活習慣は?【医師に聞く】
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「猛暑日」という言葉が珍しくなくなった日本の夏。注意したいのが熱中症です。内科医の近藤千種医師によると、まだ暑さに慣れていない梅雨の時期こそ熱中症に気をつけたほうが良いそうです。
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「猛暑日」という言葉が珍しくなくなった日本の夏。注意したいのが熱中症です。内科医の近藤千種医師によると、まだ暑さに慣れていない梅雨の時期こそ熱中症に気をつけたほうが良いそうです。
実は屋内での発生が多い熱中症
── 熱中症とはそもそもどんな症状のことをいうのでしょうか?
近藤千種医師(以下、近藤):高温多湿な環境に長時間いることで体温調節ができず、体に熱がこもった状態のことを指します。高温多湿というと、屋外をイメージされる方も多いと思うのですが、実は熱中症は屋内での発生が多いのです。
消防庁が発表した2022年のデータによると、救急搬送された方で最も多かった発生場所が住居内(39.5%)でした。私は在宅診療をやっているのですが、夏場に伺った診療先で、熱中症で倒れている方を発見したことが何度もあります。特に認知症の高齢者の方などは、エアコンで冷房をつけているつもりで暖房をつけてしまっていることがよくあります。温度と湿度管理はとても重要です。
── 冷房の最適温度は?
近藤:部屋の広さにもよりますが、25~27℃くらいでしょうか。快適な温度と湿度の目安となるのが実は病院です。特に大きい病院では、患者さんが快適に過ごせるための室内気候に保たれているので、行く機会があったら参考にしていただくといいと思います。
家庭ではエアコンで最適な温度に保つほか、扇風機やサーキュレーターで空気を動かすことも有効です。遮光カーテンやすだれを利用するのもいいですね。
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暑さを避けながら暑さに備えた体づくりを
── 梅雨の時期から熱中症に注意したほうがいいのでしょうか?
近藤:むしろ高温多湿の梅雨の時期は危険です。夏場は汗をたくさんかきますが、梅雨の時期は湿度が高いため汗が蒸発しにくく、体に熱がこもりやすい状態に。しかもまだ本格的な暑さに慣れていないため、体温調節をする準備が不十分など熱中症を引き起こしやすい条件がそろっています。
また、コロナ禍で室内にいることが多い期間が続いたことで、体が暑さに慣れていないことも問題です。暑さを避けることも必要ですが、暑さに体を慣らしていくことも大事なので、ウォーキングやランニングなどの運動で、普段から汗をかく習慣を身につけると良いでしょう。
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喉が渇いていなくてもこまめな水分補給を
── 熱中症にならないために心がけたい習慣はありますか?
近藤:外出時は帽子や日傘を使うことと、綿や麻など体の熱をスムーズに逃してくれる素材を身につけるのもおすすめです。襟ぐりが詰まっていると熱がこもりやすいので注意してください。そのほか、インナーを着ることで肌とインナーの間に空気の層ができ、外からの熱気を遮断してくれるのでインナーは着たほうがいいですね。
また、脱水のリスクも高い季節なので、汗をかいている自覚はなくてもこまめに水分を摂るようにしてください。喉が渇いてから水を飲むのではなく、喉が渇く前にちょこちょこ水分を摂りましょう。汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われるので、ミネラルが補給できる麦茶はおすすめです。スポーツドリンクでもミネラルは補給できますが、糖分が多いので飲み過ぎには注意しましょう。
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<監修>
近藤千種
内科医/抗加齢医学会認定専門医/Mrs ECO International 2019 日本代表/Mrs.Universal 2020/2021 日本代表/2022 ミセス・グローバル・アース準グランプリ受賞