歩きのプロ直伝 今日からはじめるウォーキング ①(全2回)
「歩くこと」はメリットがたくさん!
時間や場所を問わず、気軽に体を動かせるのがウォーキングの魅力。特別な道具も必要なく、運動習慣のない人でも手軽にはじめられて、健康や美容にうれしい効果が期待できます。
時間や場所を問わず、気軽に体を動かせるのがウォーキングの魅力。特別な道具も必要なく、運動習慣のない人でも手軽にはじめられて、健康や美容にうれしい効果が期待できます。
知れば歩きたくなる!ウォーキングのメリット
「歩くだけ」と侮るなかれ!正しい歩き方、適切なペースでのウォーキングは、心も体も健やかにしてくれます。
【1】体力がつくウォーキングは全身運動。足腰の筋肉だけでなく、腕を振ることで胸や背中の筋肉を動かし、上体を安定させるために体幹部の筋肉も使います。全身の筋肉がバランス良く鍛えられるので、体力アップ・健康維持につながります。
【2】骨に適度な負荷がかかる骨には運動などで負荷をかけると強くなるという性質があり、歩く際に加わる刺激が骨の強化を促してくれます。また、日差しを浴びながらウォーキングを行えば、カルシウムの吸収に関わるビタミンDが体内でつくられます。つまりウォーキングは、体の内と外の両面から、骨を強くしてくれるというわけです。
【3】深く呼吸できるようになる姿勢良くリズミカルに歩くことで呼吸筋が使われ、心肺機能が向上し、体内に酸素を十分取り込めるようになります。また、脳内にも新鮮な酸素が届けられ、脳のパフォーマンス向上にも役立つといわれています。最初はすぐに息が上がってしまっても、ウォーキングを続けているうちに、だんだん楽になってきます。
【4】ボディラインがスッキリするウォーキングは脂肪を燃やす効果のある有酸素運動の一つ。続けることで内臓脂肪、皮下脂肪が少しずつ減り、スッキリ美ボディに近づけます。さらには、ウォーキングを継続することで筋肉がつき、基礎代謝が上がるので、太りにくい体づくりにもつながります。
【5】自律神経の活動が安定する歩くことで血流が良くなると、全身に張り巡らされた自律神経系の活動も安定します。自律神経が整えば、寝つきが良くなり睡眠の質がアップ。スッキリ目覚められて、日中もアクティブに活動できるという好循環につながります。特に朝のウォーキングは、自律神経の調整に効果的といわれています。
【6】気分がリフレッシュする一定のリズムで体の筋肉を動かすウォーキングをすると交感神経が活性化され、ポジティブな思考になりやすいといわれています。さらには、“幸せホルモン”とも呼ばれる「セロトニン」の分泌が促され、心が落ち着き、集中力も高まります。心地良い風、明るい日差し、美しい花や緑・・・自然を感じて歩けば、リラックス気分も高まります。
【7】ストレスが発散される脳内の「セロトニン」量が増えると、不安感やイライラ感なども軽減されます。また、ウォーキングには、「アドレナリン」や「コルチゾール」といったストレスホルモンの分泌量を減らす効果があるといわれています。
飽きずに続けるためのひと工夫
季節を感じながら歩く春夏秋冬、その時々の季節を感じながら歩いてみましょう。たとえ見慣れている近所の景色だったとしても、昨日はつぼみだった花が今日は咲いていたり、緑の色合いが変わっていたり・・・一度として同じ風景はありません。変化していく折々の自然に意識を向けながら歩くと、飽きずに続けられます。
一緒に歩く仲間をつくる「一人だとすぐに挫折しそう・・・」という人は、ウォーキング仲間をつくるのが効果的です。仲間が一緒だと、お互いに刺激しながら頑張れるもの。コミュニケーションのきっかけにもなり、一石二鳥です。
アプリの活用でモチベーションアップスマホにウォーキングアプリをインストールして持ち歩けば、歩いた距離や歩数、消費カロリーなど、頑張った成果がひと目で分かりモチベーションがアップ。歩いた分だけポイントが貯まるサービス付きのものや、SNS機能やゲーム要素のあるものなど、いろいろなウォーキングアプリがあるので、自分に合ったものを試してみてはいかがでしょう。
歩き過ぎはむしろNG!低めの目標設定からはじめましょう
ウォーキングの目標としてよくいわれるのは「1日1万歩」。ですが実は、1万歩は歩き過ぎかもしれません。問題なく歩ける人はいいのですが、無理をすると疲れが蓄積されてケガの原因にもなります。
いきなり高い目標を立てると、それがプレッシャーになって挫折してしまいがちです。なので、最初のハードルは低く、ゆるく。気軽に楽しく実践できるレベルを設定して、習慣化につなげていきましょう。
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<監修>
勅使川原郁恵
元ショートトラックスピードスケート日本代表/オリンピアン/ヘルスケアスペシャリスト/一般社団法人ナチュラルボディバランス協会 代表理事