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外食を健康的に楽しみたい! ③(全3回)
食べたいものを我慢しない!スギアカツキさんに聞く、ヘルシーなコンビニごはんの選び方
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「外食を健康的に楽しみたい」をテーマに、1回目は20〜40代の人たちが外食をするときに意識していること、2回目は医師に外食でも実践できる食べる順番ダイエットについて伺いました。
3回目の今回は、食文化研究家として活躍中のスギアカツキさんに、外食や中食(なかしょく)といわれるコンビニごはんの楽しみ方をテーマに伺いました。
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「外食を健康的に楽しみたい」をテーマに、1回目は20〜40代の人たちが外食をするときに意識していること、2回目は医師に外食でも実践できる食べる順番ダイエットについて伺いました。
3回目の今回は、食文化研究家として活躍中のスギアカツキさんに、外食や中食(なかしょく)といわれるコンビニごはんの楽しみ方をテーマに伺いました。
外食もコンビニごはんも楽しむ
みなさん、外食を楽しんでいますか?約3年間続いたコロナ禍を経て、気をつけながら外食を再開した人が少しずつ増えてきたように思います。また、一時的に在宅ワークだった状況から職場勤務が復活した、春からの新生活に伴い、歓送迎会が開催されたという人もいるのでは?そうです、外食の機会が戻ってきたのです!
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そこで今回は、「外食を健康的に楽しむ」をテーマに、無理なく続けられるコツについて考えてみたいと思います。私は食文化研究家として毎日さまざまな食事を体験する立場であり、外食率は高いほう。しかしながら、最近10年の体重増減や大きな病気などは一切ありません。つまり、無理することなく食べる楽しみを犠牲にしない方法で、健康を目指すことは可能なのです。これはコンビニごはんも同様。コンビニごはんは、外食と内食(家で素材から調理したものを食べること)の中間で「中食」といわれますが、どんなことを意識すれば良いのか、早速話をはじめていきましょう。
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※私は身長165.5㎝、体重は46.5㎏。BMI17、体脂肪率は17%。健康診断ではほぼAという健康状態を維持しています。日々の運動はほどほどに続けつつ、厳しいダイエットは一切していません。
BMI…体重(㎏)÷身長(m)の2乗で算出
外食は、自分を楽しませるための食事だと考えよう
コンビニごはん(中食)の話題に入る前に、外食との付き合い方についてお話しさせてください。外食に不摂生なイメージを抱いている人がいらっしゃるかもしれません。たしかに塩分、油、砂糖などが多く使われている料理はたくさん存在しますし、ついつい食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。ここでやってはいけないことは、「外食は悪」という決めつけや、「仕方ない」と思考停止に陥ってしまうこと。
まずは頭をまっさらにした状態で、「外食は自分を楽しませてくれるための食事である」という意識を持つところが、スタートライン。これは誰しもが今日からすぐにはじめられることです。どんなことでもいいと思います。例えば、人と楽しくつながれる機会をくれる、自分でつくれないようなごちそうを食べられる、知らなかった健康料理に出会える、自炊の苦労から解放してくれる……。どんな答えでもいいですから、外食をポジティブにとらえてみることからはじめてみてください。
普段の食生活をチェックしてみよう
次にやるべきことは、外食に限らず自分自身の毎日の食生活を振り返ること。ここで変に自分を追い詰めたり落ち込んだりする必要はありません。人間だれしも、悪い部分をすぐに変えられたら苦労はしませんし、すぐに改善できなくて当たり前。そのくらい気楽に、「自分の摂り過ぎていそうなもの」と「足りていないもの」を整理してみましょう。メモ書きでさらりと書くだけでもOKです。
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- 摂り過ぎとして出てきそうなもの
- (1)糖質
菓子パン、インスタントラーメン、丼物、パスタ、おにぎり、甘いドリンク - (2)塩分
ハンバーガー、ラーメン、ピザ、味付けの濃い料理 - (3)油分
揚げ物、バターやクリームを多く使ったパンやスイーツ
- 足りていないものとして出てきそうなもの
- (1)食物繊維、抗酸化成分
ダイエットやアンチエイジングをサポートする緑黄色野菜、きのこ類、海藻類 - (2)たんぱく質
筋肉づくり、肌や髪を美しく保つための原料となる肉、魚、豆類 - (3)発酵食品
腸活に有効だといわれるヨーグルト、納豆、漬物類 - (4)ビタミン・ミネラル類(ビタミンA、C、E、鉄分、カルシウムなど)
果物、野菜、乳製品、赤身肉や赤身魚
自分なりの整理ができたら、クヨクヨは厳禁!心を落ち着けて、自分にとって無理のない改善方法を考えていきましょう。
コンビニごはんでも実現できる!「おいしいヘルシーごはん」のコツとは?
大切にしていただきたいのは2つです。それは、いきなり全部をクリアしようとしないことと、自分の食の好みを大切にすること(食べたいものを我慢しないこと)。まずは1か月間、摂り過ぎているものを1つだけ選び、その改善だけをシンプルに考えていきましょう。
例えば糖質であれば、糖質カットタイプの菓子パンを選ぶ、おにぎりと菓子パンの組み合わせを、どちらか肉・魚おかずや野菜料理に置き換えるといった具合です。油分であれば、揚げ物を焼き物に。こってりスイーツを果物に置き換えるなどでもいいでしょう。「果物は糖質では?」といったように細かく考え過ぎることでかえってストレスになりますから、まずはできるところから1か月続けてみて、新しい食習慣の定着を目指しましょう。そして1つ改善できたら、自分をほめることもお忘れなく。万が一うまくいかない場合は別の方法に切り替えるのも有効だと思います。改善方法に自信がない場合は、栄養士や医師など専門家に栄養指導や具体的なアドバイスをしてもらうのも賢明です。
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最近のコンビニ商品を見ていくと、健康志向のニーズにしっかり応えるようなアイテムがかなり充実していることに気がつきます。具体的には糖質控えめ、たんぱく質が摂れる、〇日分の野菜が摂れる、食物繊維〇gといったようなわかりやすい記載も多く目立つようになりました。オススメは、好きな食べ物を選ぶときにこそ、これらを目印に選んでみること。意外なヘルシーアイテムを発見できるきっかけにもなり、食べる楽しみがますます広がるはずです。
手軽にはじめられるヘルシーごはんは、コンビニにこそしっかりと集結していますから、ぜひ楽しみながら選んでみてくださいね!
<プロフィール>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。