パン屋さんで買ってきたサンドイッチは作ってからしばらくたってもおいしいのに、自分で作ったお弁当のサンドイッチは食べる頃にはベチャベチャ…ということはありませんか?
前回お話しした野菜の下準備をしっかり行えばずいぶん解決されますが、実は十分ではありません。せっかく丁寧に下準備をしても、「はさむ順番」を間違えると台無しです。
今回は、目から鱗、“おいしさを長持ちさせる、サンドイッチの組み立て方“をご紹介します。
まずは、食材をはさむ前にパンに塗るバターのお話を。
サンドイッチにバターは欠かせません。特に食パンのサンドイッチの場合、パンに油膜を作り、食材の水分の浸透を防ぐことでおいしさ保つのが、大きな役割です。
では、水分の少ない食材ならバターを塗らなくてもいいか、というとそうではありません。バターを塗らずに水分量の少ない食材をはさむと、パンとくっつかないため、しっかりはさむことができません。そう、バターはパンと食材をくっつける“のり”の役割もあるのです。
そして、一番大切なのは、サンドイッチのおいしさを引き立てるために使うこと!シンプルなパンにバターをひと塗りすることで、パンのおいしさがUPし、食材との味の馴染みもよくなります。
また、バターは基本的には食塩不使用のものを使用します。塩分は足すことはできても引くことはできません。これ、お料理の基本ですね。食材やソースの塩分が重なっていくと、有塩バターの塩気が邪魔になることがあります。食塩不使用のものなら、そんな心配はありません。ただ、おいしい有塩バターをメインに使いたい場合には、バランスをみてたっぷり使っても大丈夫です!
使う前に、冷蔵庫から出して常温に戻しましょう。ポマード状に戻すことで、塗る時にパンの表面を傷めずスムースに塗れます。
次に、食材をはさむ順番です。
パンにバターを塗ってはいるものの、直接水分量の多い食材をはさむのはおすすめできません。
BLTに使う食材は、レタス、ソース、トマト、ベーコンです。この中で特に水分量が多いのはトマトとソース。この二つをパンに直接触れさせない順番にしましょう。下から、パン(+バター)、ベーコン、トマト、ソース、レタス、パン(+バター)の順にはさむのがおすすめです。
複数の食材をはさむ場合、接触する食材同士がくっつきやすい順番にすることもポイントになります。
トマトとレタスを重ねただけだと、カットする時に滑りやすくなりますが、間にソースをはさむことで安定します。また、調味料であるソースを“調味されていない食材”に接触させると、素材の味が引き立ちます。
基本を押さえれば、違う食材を使ってもアレンジできます!サンドイッチを作るときには、こんな風にはさむ順番まで考えると、どんどんたのしくなってきますよ。
次回は、「専門店に負けない“我が家の味”を作る!」
ソースアレンジとパンの使い分けをご紹介します。
*マヨネーズ20g、トマトケチャップ15g、ディジョンマスタード5g、カイエンペッパー少々を混ぜ合わせる。