識るほどに好きになる!フランスパンをもっとたのしむ!フランスパンのおいしい食べ方講座 HAPPY MENU TO YOU!
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LESSON
4

夜のバゲット気軽にたのしむフランス風煮込み料理

朝、昼、おやつに続いて、いよいよ「夜」のバゲットのたのしみ方です。

バゲットはフランス生まれ。なので、フランス料理……と考えるとちょっとハードルが高い気がしませんか?でもフランスの家庭料理なら、難しい材料を用意しなくても特別なテクニックがなくても大丈夫です。中でも、野菜もお肉も摂れて、スープとしてもメインとしてもたのしめる煮込み料理は、一皿で満足できること間違いありません。今回は、私自身が大好きで、我が家でもよく作る煮込み料理をご紹介しましょう。

フランスの煮込み料理というとポトフ(pot-au-feu)が有名ですね。なんとなく具沢山の煮込み料理を思い浮かべる方が多いと思いますが、本来、牛肉を使ったものがポトフであり、それに対して、豚肉を使った煮込み料理はポテ(potée)といいます。今回ご紹介するのはこちらのポテの方です。豚肉の他には、玉ねぎ、にんじん、キャベツがあればOK。手に入れば白いんげん豆を入れるのもおすすめです。

豚肉はあらかじめ塩漬けにしておくのが一番のポイント。あとはじっくりと煮込むだけで、バゲットが進むとびきりの一皿の完成です。ハムとチーズ、ピクルスやちょっとしたサラダを一緒に用意すれば、おもてなしにもなりますね。

塩豚とキャベツのスープ(ポテ)の作り方

素材は豚肉と玉ねぎとにんじんとキャベツ。どちらかというと、地味な一品かも知れませんが、これが本当にしみじみとおいしいのです!“地味”ではなく “滋味”あふれる味わいに驚かれることでしょう。テクニックは必要ありませんが、塩豚を漬け込む手間と、じっくりと煮込む時間は惜しまずに。厚手の鋳物ホーロー鍋をお持ちなら、是非それを使ってみてください。鍋ごとオーブンで煮ることで、素材にじんわりと火が入り、いい味が出ますよ。

材料(4人分)
塩豚
500g
玉ねぎ
1個
にんじん
1本
キャベツ
1個
白いんげん豆(水煮)
400g
無塩バター
30g
ローリエ
1〜2枚
タイム(あれば)
1枝
塩、白こしょう
少々
※【塩豚】(作りやすい分量)
  1. 豚バラ肉(塊)500gに粗塩大さじ1と白こしょう少々をすり込む。ローリエ1枚と、あればタイムを1枝のせてラップで包み、冷蔵庫で3日から1週間置く。10日を目安に使い切る。

※白いんげん豆は、水煮の缶詰を使うと手軽。

作り方
  • 玉ねぎは薄くスライスする。にんじんは7㎜程度の厚さで斜めにスライスする。キャベツは半分に切ってから6等分に切る。
  • 大きめの鍋にバターを溶かし、玉ねぎを炒める。透明になってきたらにんじんを加えて炒め合わせる。
  • ②にキャベツと4等分に切った塩豚を入れ、水1.2L(分量外)を注ぎ入れる。ローリエと、あればタイムをのせて火にかけ、沸騰したら蓋をして火を止める。
  • 200℃に予熱したオーブンに③を入れて1時間加熱する。(オーブンに入れられる鍋がない場合やオーブンがない場合は、そのまま弱火で1時間から1時間半煮込む。)
  • 味を見て足りなければ、塩、白こしょうを加えて調える。お好みでディジョンマスタード(分量外)を添える。

今回のポイント

塩豚の作り方
塩豚の作り方

豚バラ肉を塩漬けすることで味が引き締まり、煮込んだ時にいい出汁が出ます!シンプルな煮込み料理は、塩味のつけ方がポイントですが、塩豚を使えば調味もでき、簡単に味が決まります。

タイムがあれば、より香りよく仕上がりますが、なければローリエだけでもOKです。

オーブンで鍋ごと煮込む
オーブンで鍋ごと煮込む

じっくりと時間をかける煮込み料理はおいしいけれど、ずっと火の側についているのは大変ですよね。

そんな時に便利なのがオーブン調理です。鍋ごとオーブンに放り込んでしまえば、あとはタイマーをかけるだけ。下からだけでなく、鍋全体からじんわりと火が入ることで、キャベツも玉ねぎもびっくりするぐらい甘くなります!

鍋ごとオーブンに入れられる、厚手の鋳物ホーロー鍋があると重宝します。ただし、火傷には気をつけて!厚手の鍋つかみを用意して、鍋には触れないように注意してくださいね。

バゲットは冷凍保存で!
バゲットは冷凍保存で!

とびきりの煮込み料理には、とびきりおいしいバゲットを添えたいもの。でも、いつでもパン屋さんに走れるとは限りません。

そんな時の為にバゲットを保存しておくなら冷凍で。買ってきたばかりのバゲットを、時間をおかず、食べやすい大きさに切ります。ラップできっちりぐるりと巻き、さらにジッパー付きの袋に入れて冷凍庫へ!焼きたてのおいしさを閉じ込めることができます。

いただく30分ほど前に冷凍庫から出し、表面に水を霧吹きしてから200℃に予熱したオーブンもしくはオーブントースターで温めましょう。焼きたての味わいがたのしめます。