STEP 1
大きな穀物船に積まれ、海を越えて遥々と。
なるほどポイント
小麦粉とひと口にいっても、その種類は実にさまざま。
小麦粉は小麦粒を挽いて粉状にしたものですが、まず、原料となる小麦自体が持っている性質が品種によってそれぞれ違います。そして、小麦粒のどの部分を使うか、どのくらいの大きさに挽くかなどによっても違ってきます。さらには、それらを複数種ブレンドすることもあります。だからこそ、お客様の作りたいものに最適な小麦粉を生み出すことができるのです。
小麦・小麦粉の基礎知識
STEP 2
熟練の技で小麦を挽く。繊細に、的確に。
自動化が進んでも、粉を挽くのは、やはり人の技術です。
小麦を挽く作業は機械で行います。しかし小麦は農作物であるため、同じ品種でも水分や硬さなどが常に一定というわけではありません。その日挽く小麦の状態を見て、わずかな違いを感じ取り、ローラーの間隔を調整。製粉途中の粉の温度や細かさ、色や香りをチェック。人の五感によって緻密な調整を重ねながら挽いていきます。そんな製粉のスペシャリストを、日清製粉では「miller(ミラー)」(英語で製粉職人の意味)と呼んでいます。
STEP 3
何度も何度も繰り返し、やがて白くサラサラに。
シフターの中では、入念なふるい分けが行われています。
小麦の粒をふるう機械であるシフターの中には、網目の大きさが異なるふるいが20〜30枚も積み重ねられています。これらに通すことで、粒の大きさごとにふるい分けていくのです。ここで十分に小さくなっているものは「小麦粉」として取り出され、まだ大きなものはピュリファイヤーに送られてふすまと分離させた後、再びロール機へ。そしてまた、シフターに戻ってきます。これを繰り返して、徐々に小麦粉になっていきます。
STEP 4
成分を調べ、性質を調べ、味や食感も調べる。
工場内で、パンを焼いてうどんをこね、ラーメンをゆでる?
完成した小麦粉は、すぐに出荷されるわけではありません。粉の色調や成分など、自社の製品規格に当てはまっているかを検査するだけでなく、水を加えて生地の状態にしてその性質をチェックするほか、お客様が使うときを想定し、パンや麺を実際に作って確認する加工試験も行っています。そのため加工センターには、パンや菓子、麺を作る機械や道具がずらり。おいしそうな匂いが漂っていることもしばしばです。
STEP 5
業務用と家庭用に分けて包装され、それぞれの出荷先へ。
地震がきても、小麦粉を皆様へお届けできるように。
小麦粉は、パンや麺など主食に多く使われる食材であり、出荷が滞ると皆様の生活に大きな影響が出てしまいます。そのため地震に対しても、建物の耐震性を高めるのはもちろんのこと、さまざまな対策を施しています。例えば、自動倉庫には制振機能を設置。揺れを抑え、荷崩れを防ぎます。また、電気盤や制御盤を2階以上に設置するなど、津波対策も行っています。いかなるときも供給を絶やさない。私たちの願いであり、責任です。
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パスタができるまで