ウェルナビ×&Premium Vol.1
ブランディングディレクター福田春美さんのスイッチを切り替える7つのメソッド
人生いろいろあるもので、嫌なことがあって気分がふさぐこともあるし、なんとなくやる気が出ないこともあれば、仕事モードから抜け出せずリラックスできないこともある。だからこそ、自分のオン/オフを切り替える方法をいくつか知っていることが、健やかに暮らすための大きな助けになります。
そこで、ブランディングディレクターとして活躍している福田春美さんに、スイッチを切り替えるための7つのメソッドを教えていただきました。プレッシャーのかかる仕事を抱える多忙な日々を、機嫌よく過ごす秘訣とは?
人生いろいろあるもので、嫌なことがあって気分がふさぐこともあるし、なんとなくやる気が出ないこともあれば、仕事モードから抜け出せずリラックスできないこともある。だからこそ、自分のオン/オフを切り替える方法をいくつか知っていることが、健やかに暮らすための大きな助けになります。
そこで、ブランディングディレクターとして活躍している福田春美さんに、スイッチを切り替えるための7つのメソッドを教えていただきました。プレッシャーのかかる仕事を抱える多忙な日々を、機嫌よく過ごす秘訣とは?
福田春美
ブランディングディレクター。ライフスタイルストア、ホテル、プロダクト、企業のプロジェクトなどのブランディングを手がける。趣味は料理と旅。著書に自身の生活の様を綴った『ずぼらとこまめ』(主婦と生活社)がある。雑誌『RiCE』で「おいしいユリイカ」を連載中。
1 お茶を淹れる
2 ノートに思いを書き出す
3 小麦粉料理を作る
4 プチトリップをする
5 自家製シロップなどを仕込む
6 生活音を聴き続ける
7 睡眠は自分のペースで好きなように
福田さんの7つのメソッドは心理学的にも効果的?
臨床心理士の宮本典子さんに、福田さんの7つのメソッドについて、心理学的観点から検証していただきました。
「鬱々とした気持ちを忘れたり、集中しすぎてしまった時にリフレッシュしたり、福田さんは気持ちの切り替え方をよくご存じ。特にストレスに対する対処法(コーピング)を、具体的にたくさん持っているところがいいですね。
実はストレスってまったくの悪者ではないんです。筋トレが、筋肉に負荷(ストレス)をかけることで強くすることと似ていて、人の心も若干のストレスをかけることで強くなっていく。負担がかかりすぎるのはよくないけれど、多少のストレスに対処することで耐性ができていくんです。
ストレスへの対処法には、認知的コーピングと行動的コーピングの2種類があります。認知的コーピングは、解決できない問題に対して考え方をかえるという対処法。一方、自分なりのアクションを起こして対処するのが行動的コーピング。あくまでどんなことが効果的なのかは人によりますが、耐性をつけるには、福田さんのように自分なりのコーピングをたくさん持っていることが大切なのです。
例えば、"今、ここ"に集中することで先の不安や後悔から距離を置きましょう、ネガティブな感情に支配されないように"今、ここ"に意識を向けましょう、という方法が、最近話題になっているマインドフルネス。見る、触る、嗅ぐなどの五感に気づきを向けるというワークがあるのですが、福田さんにとって中国茶を淹れる、生活音に耳を澄ます、小麦粉の感触を楽しむということは、"今、ここ"に集中するためのワーク、マインドフルネスを実践しているのだと思います。ノートに書いたり話をしたりすることで、自分の感じているストレスなどを可視化し、客観視することにも意味があるし、気が鬱々としてきたら場所をかえるということも、気分転換に効果的。プチトリップもいいし、隣の部屋に行くだけでもいいんです。
睡眠の重要性はみなさま、よくご存じの通りです。ただし、ショートスリーパーの人もロングスリーパーの人もいる。自分にとってのよい睡眠を知っていることが大事です。福田さんは、自分が機能するための睡眠ペースを知っているから大丈夫。自分が眠れないことを受け入れることで、焦りが消えて眠れるようになることもあります」
宮本典子
臨床心理士、公認心理師。都内精神科クリニック、中・高・大学のスクールカウンセラー、企業の産業カウンセリングなど、20年以上、さまざまな場所で幅広い世代を対象に心理臨床経験を積んでいる。
記事制作/マガジンハウス「&Premium」編集部 出演/福田春美 解説/宮本典子 撮影/今津聡子 取材・文/藤井志織