朝の甘いタルティーヌに対して、ワインに合う塩味のタルティーヌの代表選手はこちら。「リエットのタルティーヌ」です!
リエット(rillette)とは、古いフランス語で「豚肉の塊」を指す“rille”に接尾語の“ette”を付けたものが語源で、豚肉や鶏肉をその脂で煮込み、繊維をほぐしてペースト状にしたもののことです。
長時間じっくりと煮込むことによって肉の繊維がほぐれ、フォークで押さえるだけでホロホロ崩れるほどに。そこに、溶けた脂を冷やしながら混ぜ込むと、コクのあるペーストになります。 料理人なら何時間もかけて煮込むところですが、圧力鍋を使えば 30 分でできあがり。多めに作って冷凍しておけば、おもてなしにも大活躍です!
このリエットだけをそのままスプーンでほお張る……なんてことはもちろんなくて、パンに「塗って」いただきます。「塗ったもの」がタルティーヌ、というお話は前回もしましたね。だから、これもタルティーヌなんです。
本格的に作ると長時間の煮込みが必要なリエットも、圧力鍋を使えばあっという間に!豚バラ肉を使えば肉と脂のバランスもちょうどよく仕上がります。ポイントは塩とハーブ&スパイスのバランスです。日本の家庭料理と比べると、ビックリするほど多く感じますが、しっかり味をつけることで、お肉の旨みを引き出せるんです。材料も手に入りやすいものばかりなので、パーティーシーズンにはぜひお試しを。リエットとおいしいフランスパンさえあれば、我が家がビストロに大変身です。
お肉の繊維がしっかり感じられる田舎風のリエットは、きれいに塗り過ぎないほうがワイルドなおいしさが伝わります!フラットにならないよう動きをつけると、陰影が出ておいしそうに見えませんか?ディジョンマスタードもブラックペッパーも、ラフに仕上げましょう。
#シンプルイズザサンド