温活ドクター直伝 夏の冷え性対策 ①(全2回)
放置は禁物、こんな不調にご用心
暑さ対策に気を取られがちな夏。けれども、実は夏の体は意外に冷えているのをご存じですか?夏の冷え性には、夏ならではの原因や冷え方があり、放置していると思わぬ不調につながることも・・・。
暑さ対策に気を取られがちな夏。けれども、実は夏の体は意外に冷えているのをご存じですか?夏の冷え性には、夏ならではの原因や冷え方があり、放置していると思わぬ不調につながることも・・・。
その不調、夏の冷え性のせいかも?隠れ冷え性チェック
夏の冷えの原因とは?外は暑く、室内は寒い日本の夏
夏特有の環境にいろいろな要素が複雑に絡み合って生じる夏の冷え性。原因をいくつか挙げてみましょう。
【2】冷たい飲食物の摂り過ぎ
気温が高いと冷たいものが欲しくなります。けれども、1日に何度も冷たいものを口にすれば、内臓はどんどん冷えていきます。内臓が冷えれば、内臓の血流は悪化。胃腸の働きが鈍くなり、消化器系の不調が起きるとともに食欲も低下します。その結果、体は栄養不足に陥って、「疲れが取れない」「体がだるい」などの夏バテ状態につながってしまいます。特に、冷房が効いた涼しい場所で冷たいものを飲んだり食べたりすると、思っている以上に体は冷えてしまうので要注意です。
【3】運動量低下による血流の悪化
猛暑日が続くこの季節は、冷房の効いた室内で過ごすことが多くなりがち。気候の良い時期に比べて運動量が減り、そのせいで血流が滞って冷えが進んでしまうケースも少なくありません。また、運動量が減れば、おのずと筋肉量も減ってしまいます。筋肉は体の熱の産出源ですから、筋肉が減るほど体は冷え体質に傾いていくことになります。
【4】女性は男性よりも冷えやすい
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、熱をつくり出しにくい体質です。そのうえ、素足にサンダル、スカート、ノースリーブといった、足や腕を出すファッションが多いことも冷えやすい一因といえるでしょう。さらに、冷えと生理には切っても切れない関係が。女性ホルモンのひとつ「プロゲステロン」には水分を蓄える作用があります。「プロゲステロン」は排卵後から次の月経までの間に分泌が増えるため、生理がはじまる直前からはじまった頃にかけては、蓄えられた水分の影響でいつもより冷えやすくなるのです。
冷え性を放っておくのは禁物!肩こりや頭痛、生理痛などの原因に
冷えを放置していると、大きな病気につながることもあります。暑い時期には熱中症対策をしつつ、冷えにも十分注意しましょう。
このシリーズ(全2回)の他の記事を読む
- <参考書籍>
- ・石原新菜. オトナ女子の不調がみるみる改善する本 血流を整えてサラサラにすればすべて解決!. 徳間書店, 2018.
- ・石原新菜. お医者さんがすすめる 不調を治す10倍ショウガの作り方. アスコム, 2021.
- ・石原新菜. やせる、不調が消える 読む冷えとり. 主婦の友社, 2017.
<監修>
石原新菜
イシハラクリニック副院長