社会貢献活動

私たちの基本姿勢

私たちは健全な事業活動を通じて社会の発展に貢献します。また、人権の尊重を基本とし、製品の安全性追求や環境保全に努めるとともに、社会規範の遵守を徹底し信頼性のある企業としての地位を確立します。更に、積極的に社会貢献活動を進め、社会との調和を図っていきます。また、益々グローバル化が進む中で、上記のような使命・役割を世界各国の国情にあった形で果たし、国際社会との調和にも注力します。

よき企業市民としての責任を自覚し、地域社会のみならず、広く社会に対して積極的に貢献活動を行い、豊かな社会の実現に寄与します。社員は地域行事の参加等をはじめとして、地域社会との交流を深め、友好・親睦を図るとともに、広く社会貢献に努めます。重点を置く分野・課題については、社会委員会にて企業行動規範に則り協議し、寄付金の妥当性・順法性は規範倫理委員会にて審査しており、人道支援、学術支援、豊かな生活づくりへの貢献に重点を置いています。

社会貢献活動費

2021年度 2022年度 2023年度
支出総額(百万円) 336 237 253

経団連1%クラブ社会貢献活動実績調査の算出方法による

飢餓・貧困撲滅への貢献

国連WFP協会を通じた食糧支援

日清製粉グループは、主要穀物である小麦を扱う企業として、飢餓と貧困の撲滅を使命とするWFP国連世界食糧計画の主旨に賛同し、2005年9月に認定NPO法人国連WFP協会評議会に加入しました。加入以来、継続して支援を行っており、毎年10月には世界食料デーにちなんだ独自の取組みや募金活動等を行っています。

障がいのある方や若者の活動支援を通じた貢献

チャレンジドの就労支援プロジェクト

神戸スウィーツ・コンソーシアムの様子

「神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)」は、「スウィーツの世界で活躍するチャレンジド(障がいのある人)を生みだそう!」というミッションを掲げて2008年6月に発足したプロジェクトです。日清製粉(株)は、チャレンジドの就労の促進や雇用の創出を目指す社会福祉法人プロップ・ステーションの活動に共感し、第1回よりこの活動を共催しています。行政、メーカー、卸売業等さまざまな支援者を募り、お菓子づくりには欠かせない小麦粉が、チャレンジドと社会をつなげる役割となることを目指しています。
2024年は、1月に発生した能登半島地震からの復興への願いを込め、石川県金沢市でも講習会を開催しました。
本取り組みは、公益社団法人消費者関連専門家会議(以下、ACAP)の主催する第6回2020年ACAP消費者志向活動表彰にて「消費者志向活動章」を受章しました。

神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)

「全国高校生料理コンクール」への単独協賛

1970年より毎年開催されている全国高等学校家庭クラブ連盟主催の「全国高校生料理コンクール」に、日清製粉グループは1976年から協賛しており、小麦粉や小麦粉製品を通じて地域の食材や旬の味覚に親しむ機会を提供しています。全国の高校生から毎年7,000点前後のアイデアレシピの応募があります。

全国高校生料理コンクール

公益財団法人食生活研究会による研究者や留学生の支援

奨学金支給の決定書授与式

(株)日清製粉グループ本社が支援している公益財団法人食生活研究会は、1941年に、日清製粉(株)の創始者正田貞一郎が財団法人農産化学研究会を設立したことに始まり、創設以来、長年にわたり「食」にかかわる研究者や研究機関を対象とした研究助成を続けています。また、海外から来日した留学生、さらに日本から海外に渡航して現地の大学や研究機関等で学ぶ留学生への支援を行い、食文化を通じた日本と海外の“懸け橋”となる人材の育成を支援しています。

九段中等教育学校とのキャリア教育の取組み

当社グループでは企業市民として子どもたちへの早期キャリア教育を支援するため、千代田区立九段中等教育学校の近隣企業・団体等への訪問学習活動に賛同し、2009年より生徒の受け入れを行っています。
2023年度は「食品ロスゼロに向けた取組みを考えよう」をテーマとして、生徒たちに検討を重ねてもらい、プレゼンテーションを実施いただきました。これら一連のプログラムを通じて、生徒たちの自主性・社会性を伸ばす場を提供しています。

食と栄養に関する知識普及の取組み

一般社団法人栄養改善普及会への支援

日清製粉グループは、一般社団法人栄養改善普及会の主旨に賛同し、同会の設立時から継続して協力しています。
同会の活動の1つである「食品と栄養の移動教室」には、「社会情勢の変化に伴い食事作りの時間が減少しているが、家庭食の質を落とすことのないよう、加工食品を上手に利用し、簡単で楽しくおいしい食事作りを通し、食品と栄養の知識を普及し食育を推進する」との目的があります。当社はその主旨に賛同し、全国で展開される料理講習会等に協賛しています。

栄養改善普及会…戦後の食糧不足により、栄養が十分に摂取できない国民の食生活改善を推進していくために、昭和28年厚生大臣 黒川武雄氏を会長として、行政・消費者・食品メーカー団体の三者協力による外部民間団体として、厚生省公衆衛生局栄養課内に設立。その後、活動を拡大・活発化させ、現在に至る。

東日本大震災復興支援活動

母と子のネイチャースクール in 只見

当社グループでは、東京電力福島第一原子力発電所の事故により影響を受ける地域に暮らす母子を対象に、子どもたちがのびのびと外で遊んだり、自分らしく成長するための機会の提供を目的として2013年より「母と子のネイチャースクール」に協賛しています。
福島の未来を担う子どもたちに、福島の自然の素晴らしさを再認識してもらうとともに、自然あふれるユネスコエコパークを中心に、環境について学んだり、小麦粉(日清 カメリヤ)と地元産品を使った料理教室、星空観察会などを含むプログラムを提供しています。

ふくしまオーガニックコットン・プロジェクトへの支援

いわき市を中心とした地域では、東日本大震災の地震による被害や津波による塩害、原発事故による風評によって、生産者が農業を断念するケースも多く見られました。そこで、「いわきおてんとSUN企業組合」は地域の農家や首都圏からのボランティアと協力し、無農薬にこだわって和綿「備中茶綿」を育て、収穫した綿花をTシャツや手ぬぐい、タオル等に製品化する「ふくしまオーガニックコットン・プロジェクト」に2012年から取り組んでいます。
当社グループは、同プロジェクトに2014年からボランティア参加し、継続的に栽培活動を支援しています。このプロジェクトが持続可能な地元経済の発展や地域の生物多様性を保全、持続可能なライフスタイルの普及、手工芸による女性や障がい者の社会参加につながることを期待しています。

コミュニティ再構築支援事業への協賛

当社グループでは、震災によりコミュニティが分断した地域のコミュニティ再構築と、被災者の心の復興を支援するプログラムへの製品協賛を行っています。
パンの生地をこねる時の感触や、発酵時のパンの香りは脳の働きを促進すると言われていることから、このプログラムではメンタルヘルス講座やパン作りを通して心の復興と、そこから生まれる参加者同士の会話によるコミュニティの再構築を支援しています。

福祉事業所への技術支援

「魔法のお菓子ぽるぼろん」は、東日本大震災の影響で長期の避難を余儀なくされていた福祉事業所と、被災した障がい者たちに「安心できる居場所」と「安定した仕事」を作ろうと、「NPO法人しんせい」をはじめ13事業所(利用者約200名)が協力して、2014年度に立ち上げたブランドです。
それぞれの強みを活かし、5つの事業所がお菓子を焼き上げ、それ以外の事業所が箱詰めや販売活動を担当しています。
当社グループは2014年の職員や利用者への技術研修や厨房機器寄贈をはじめ、「魔法のお菓子ぽるぼろん」やコロナ禍の手作りマスクの社内販売・共同購入など継続的に支援をしています。
当NPO法人は外務省が主催する「ジャパンSDGsアワード」の第1回において内閣官房長官賞を受賞しています。

ポルボロンはスぺインの伝統的な祝い菓子。ほろほろと溶けてしまう食感と口に広がるシナモンの香りが特徴です。
受賞報告の様子

被災地産品の社内販売

当社グループでは、東日本大震災被災地支援の一環として、当社グループがこれまでに復興支援に携わった岩手県、宮城県、福島県の事業者・生産者の物産を中心に、2017年から継続して被災地域の産業や観光再生を継続的に応援することを目的に社内販売会や共同購入に取り組んでいます。

環境への取組み

Present Tree in Tokyoへの苗木寄付

当社グループは、森林再生と地域復興の同時実現を目指すPresent treeの趣旨に賛同し、2021年度に東京都檜原村で開催されたPresent Tree in Tokyoに苗木を100本寄付し、社員ボランティアで1本1本植樹しました。

文化・スポーツ支援

シルクスクリーン国際版画 ビエンナーレ展巡回展を開催((株)NBCメッシュテック)

作品展の様子

(株)NBCメッシュテックはスクリーン印刷の普及をはじめ、印刷技法・表現の向上、作家への創作機会の提供を目的に、2007年から隔年でシルクスクリーン版画の公募展を開催しています。例年、世界の30を超える国から300点以上もの個性溢れる作品が集まる、国際色豊かなコンクールとなっています。

日本フィルハーモニー交響楽団夏休みコンサート

日本フィルハーモニー交響楽団

当社グループは、「日本フィルハーモニー交響楽団 夏休みコンサート」に1978年以来、毎年単独協賛を続けています。長きにわたってクラシック音楽の入門編として親しまれています。

三鷹の森ジブリ美術館に協賛

三鷹の森ジブリ美術館
© Museo d'Arte Ghibli

当社グループは、2008年に「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」事業に協賛を開始しました。2011年からは「三鷹の森ジブリ美術館企画展示」に特別協賛を開始し、2014年より同美術館の活動全般に対して協賛を続けています。

三鷹の森ジブリ美術館は日時指定の予約制です。

スポーツへの協賛

当社グループは、スポーツを行う人に限らず、それを支える人、応援する人等、スポーツに携わるすべての人の夢や挑戦を応援する活動を行っています。

公益財団法人日本パラスポーツ協会
公益財団法人日本パラスポーツ協会への協賛

海外における地域社会との共生

当社グループは、人権や大気汚染、騒音等、地域の人々に事業活動が影響を与えるリスクを想定し、その防止、または軽減を図り、地域社会との共生を目指しています。例として、海外工場の起工式に先住民の代表を招いて先祖の霊を鎮める儀式を実施したり、宗教上祈祷が欠かせない土地においては礼拝室を設置し、就業時間内の礼拝を認めたりするなど、現地の文化や伝統、慣習を尊重しています。

海外事業場の社会貢献活動

当社グループの事業展開はグローバルに広がっています。各事業会社では、地域に溶け込み、地域の人々とともに「より良い社会を築く礎となり、企業価値を高める」という基本姿勢に基づき、健全な事業活動を通じた地域社会への貢献を目指して、さまざまな活動をしています。

ギフトバスケットとサンクスカード

ロジャーズ・フーズ Ltd.(カナダ)

ロジャーズ・フーズ Ltd.では、定期的に地元の学校に小麦粉を寄付し、児童や生徒が料理やパンづくりを学べるような機会を設けています。また、非営利の活動支援として自社製品を詰め合わせたギフトバスケットを寄付し、バザー等で販売された収益金は、がん治療の研究や、難民の自立支援、奨学金等、多様な人々を支える活動に役立てられています。

ミラー・ミリング・カンパニー LLC(アメリカ)

ミラー・ミリング・カンパニーLLCでは、200名の従業員が社会貢献活動を年間1000時間行うという目標を掲げています。6つの拠点はそれぞれ、困っている方々への食料やその他の物資の提供、献血活動への参加、ウィンチェスターのリンゴの花祭りやサギノー トレイン & グレイン フェスティバルなどの地元コミュニティのイベントの支援を通じて、さまざまな方法で地元コミュニティに還元しています。また、ビーチの清掃やコミュニティガーデンを通じて、地域の環境を改善する取組みに参加しています。

ミラー・ミリング・カンパニー LLC
ミネアポリス工場
ミラー・ミリング・カンパニー LLC
ロサンゼルス工場

メダリオン・フーズ Inc.(アメリカ)

フードバンクへのパスタの寄付を10年ほど前から継続的に行っています。2019年度は約14トン(約8,000$)相当の寄付を実施しました。

アンカラ弁論大会

トルコ日清製粉 A.S.(トルコ)

トルコで日本語を学ぶ学生を支援する目的で、大使館が主催しているアンカラ日本語弁論大会(年1回開催)に、トルコ日清製粉の設立時から毎年協賛しています。

タイ日清製粉 Co., Ltd.(タイ)、
タイ日清テクノミック Co., Ltd.(タイ)、
ベトナム日清製粉 Co., Ltd.(ベトナム)、
ベトナム日清テクノミック Co., Ltd.(ベトナム)

タイ日清製粉 Co., Ltd.,タイ日清テクノミック Co., Ltd.の所在地であるサムットプラカーン県の海岸では、毎年、近隣企業や学校が主体となって行う自然保護イベントが行われており、社員がマングローブの植樹活動に参加しています。
また、ベトナム日清製粉 Co., Ltd.、ベトナム日清テクノミック Co., Ltd.においても地域の植樹活動に積極的に参加しています。

マングローブの植樹活動(タイ日清製粉、タイ日清テクノミック)
地域の植樹活動に参加(ベトナム日清製粉、ベトナム日清テクノミック)

日清STC製粉 Co., Ltd.(タイ)、
ベトナム日清製粉 Co., Ltd.(ベトナム)

近隣の学校への寄付や教育環境の改善の支援を通じて、地域の子どもたちの成長を応援しています。

小学校を訪問し、食事や文具等が入ったプレゼントを囲んで子どもたちと交流(日清STC製粉)
Lac Hong大学で開催されたキャリア形成セミナーの様子(ベトナム日清製粉)
Dong Nai Technology大学、Lac Hong大学、それぞれ6名ずつに奨学金を寄付(ベトナム日清製粉)