日清製粉グループの日清製粉株式会社(以下、「日清製粉」)は、熊本製粉株式会社(以下、「熊本製粉」)の発行済株式の85%を株式会社永坂産業より、関係当局の承認が得られることを条件として取得(以下、「本取得」)する旨の株式譲渡契約を締結いたしましたので、以下の通りお知らせいたします。
なお、本取得に伴い、熊本製粉並びにその子会社は当社の連結子会社となる見込みです。
1.本取得の理由
当社グループにおいて小麦粉の製造・販売は創業以来の中核ビジネスであり、グループ運営の根幹を成すコア事業と位置付けております。その事業を担う日清製粉には、国民の主要食糧である小麦粉の安定供給を図り、食のインフラを支えるとの使命があります。一方、日本国内の小麦粉市場は刻々と変化しており、市場環境の厳しさは増しております。以前から顕在化していた人口減少や少子高齢化の影響により小麦関連製品が需要減少の局面に入ったことに加え、国際貿易協定の発効に伴い小麦関連製品の国境措置が下がり、今後は海外製品との競争激化も見込まれています。
このような環境の下、日清製粉が国内において製粉事業を持続させ、社会的使命を果たしていくためには、海外からの輸入製品に対抗できるコスト競争力の強化と市場のドラスティックな変化に速やかに対応できる適応力の向上が不可欠となっています。
熊本製粉は1947年に設立され、特に九州地方において高い知名度と顧客の信頼を得ております。また、独自の高い技術力、開発力及びブランド力を有する優れた製粉会社であり、小麦粉のみならず、そば粉及び米粉等の穀粉事業並びにこれに関連する事業を展開しています。
日清製粉と熊本製粉は2011年に業務提携を結んでおり、小麦粉、米粉の製品供給や原料である小麦の調達等の協業の実績があります。また、2016年に発生した熊本地震に際しては製品の代替供給や被災した生産設備の復旧支援を行う等、緊密な関係を築いて参りました。
熊本製粉の事業構成、蓄積されたノウハウ、人材及び資産等、様々な観点から考察した上で、両社一体となって事業運営を行うことにより、両社の各事業において大きな相互補完メリットが得られ、シナジー効果によるコスト競争力と市場への適応力の増進が図られる結果、事業競争力を一層高めることになると判断し、本取得を実施することといたしました。
今後、日清製粉と熊本製粉が強固な関係を築くことにより、小麦粉の供給責任を果たし、夫々の顧客の発展に寄与するとともに、持続的な成長、安定的な事業継続及び企業価値の拡大に努めて参ります。
2.株式取得対象会社の概要
(1)名称 | 熊本製粉株式会社 | |
(2)所在地 | 熊本県熊本市西区花園1-25-1 | |
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 宮本 貫治 | |
(4)事業内容 | 製粉業、加工食品業、倉庫業、不動産業等 | |
(5)資本金 | 493,500千円 | |
(6)設立年月日 | 1947年5月18日 | |
(7)大株主及び持分比率 | 株式会社永坂産業 90.0% | |
(8)上場会社と当該会社との間の関係 | 資本関係 | 記載すべき事項はありません |
人的関係 | 記載すべき事項はありません | |
取引関係 | 記載すべき事項はありません | |
(9)当該会社の業績(連結売上高) | 273億円(2021年12月期)(概算額) |
株式取得対象会社の連結売上高の算出に当たり、会計監査人による監査を受けておりません。
3.株式取得数及び取得前後の所有株式の状況
(1)異動前の所有株式数 | 0株(議決権所有割合0.0%) |
(2)取得株式数 | 5,950,000株 |
(3)異動後の所有株式数 | 5,950,000株(議決権所有割合85.0%) |
取得価額につきましては、株式取得の相手先との合意内容に基づき、公表を差し控えさせていただきます。なお、取得価額は双方協議の上、合理的に算定しております。
4.業績への影響
本取得による2023年3月期の連結業績に与える影響は軽微であります。今後、開示すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたします。
この件に関する報道関係者のお問い合わせ先
株式会社日清製粉グループ本社
総務本部 広報部 担当:城地・神田
東京都千代田区神田錦町1-25
電話:03-5282-6650