シンプルサンドを追求してきたこの講座もいよいよ終盤です。前回のブリオッシュに続く最後のパンは、クロワッサン!カリッと層になった皮とバターが香る内層とのコントラストがたまりません。
フランス人も大好き!なクロワッサンですが、実はフランスでは、サンドイッチにはしません。かれこれ20年近く前のこと、今は亡きフランスの偉大なパン職人さんに、「クロワッサンをサンドイッチにするなんて!」と怒られたことがあります。そのままで完成されたおいしさがあるのだから、切り込みを入れて野菜をはさむなんて邪道なのだそうです。(でも、私が作ったクロワッサンサンドを食べて、おいしいね、日本ならいいかもね、なんておっしゃっていましたが(笑))フランスでは、カフェオレにジャバジャバ浸して食べることが多いようです。
それはさておき、私のお気に入りはコレ。カロリーは気にせずに一度試してみてください。
パンは焼きたてではなく冷めたてがおいしい、とはパン好き女子にとっては定説ですが、クロワッサンばかりは、やはり焼きたてをいただきたいなーと思ってしまいます。バターがジュワーっとしみた感じがおいしいのです。
でも、家で食べる時って、たいていは焼きたてではありませんよね。当日食べられることすら実は少なく、朝食用に買うことが多いのではないでしょうか。そんな、焼きたてを食べ損ねた翌日のクロワッサンでもおいしくなるのがバターサンド。クロワッサンの内部で冷えて固まったバターの風味が、チーズのようにスライスしたバターを合わせることで引き立ち、焼きたてとはまた違うおいしさが感じられます!
クロワッサン好きなら、バターだけ、もいいでしょう。甘党の私は、ジャムのフルーティーな甘みもふんだんに加えて、フルーツたっぷりのデニッシュのようにたのしむのが大好きです。
クロワッサンは、なんといっても「層」が命。切り込みを入れたり具をはさんだりしていると、皮が割れてしまいますが、ボロボロ崩してはいけません。層がはらりと剥がれた感じをそのまま生かして、崩れないように添えましょう。もちろん、上手に作れて皮が割れなければ、わざわざ剥がす必要はありません。きれいな状態で仕上げましょう!
繰り返しますが、クロワッサンはやっぱり「層」が命、です。おいしそうに見せるには、層の美しさを写真に切り取りましょう。真上から撮った写真もおしゃれですが、層を生かすには斜め上か横から撮りましょう。ググッとクロワッサンに寄ってみるのもいいですね。
#シンプルイズザサンド