蓮根をサンドイッチに?ちょっと意外な組み合わせかもしれません。
シンプルな蓮根ステーキは、私の大好物!厚めに切った蓮根をフライパンでじっくりと焼いて、おいしい塩と粗く砕いた黒こしょうをパラリ。オリーブオイルの香りをまとわせた蓮根は、噛みしめるほどに甘みが広がり、豊かな味わいに驚くはず。表面はカリッ!中はサックリという食感がたまりません。
彩りと香りを添えるのは春菊。お鍋に欠かせない野菜ですが、サラダ感覚でパンに添えても美味。ほのかな苦みがいいアクセントになるんです。
辛子蓮根は実は苦手ですが、白味噌とディジョンマスタードを合わせた“白味噌マスタード”なら◎。程よい刺激とコクのある甘みが蓮根とパンを調和させてさらに味わい深く!豪快にかぶりつきたい、お気に入りの組み合わせです。
たっぷりのEXVオリーブオイルで蓮根を焼いたフライパンには、蓮根の香りをまとったオイルが残っています。このフライパンで食パンを焼くのがポイント。トースターでのあっさりした焼き上がりと違い、たっぷりのオイルをしみ込ませながら焼いた食パンは、力強い焼き上がりに。表面はカリッ、中は程よくオイルを吸い込んでジュワッと香りよく、男前な味わいです。カロリーは気にせず、おいしくいただきましょう!もちろん、バターで焼いても美味です。
この組み合わせに気づいた時、すばらしいマリアージュだ!と自画自賛しました。たまたま使い切れずにいた白味噌とディジョンマスタードが、冷蔵庫の中で隣同士にいただけだったのですが、色が似てるから混ぜてしまえ!と合わせてビックリ。白味噌の上品な甘みとディジョンマスタードのさわやかな辛みと酸味。京都とディジョン、日本とフランスの伝統調味料がこんなに合うとは。要は洋風辛子酢味噌なんですが、サンドイッチのアクセントにいろいろ使えます。蓮根との組み合わせは特におすすめなんです。
困った時の黒こしょう。あとひと味足りないという時に、粗く砕いた黒こしょうがあれば間違いありません。お皿の上がちょっと寂しいな、という時も、ひとふりでちょっとプロっぽい仕上がりになるんです。
既に挽いてある市販の「粗挽き黒こしょう」だと香りが弱め。パウダー状のものと比べれば確かに粗いのですが、仕上げに使うには細か過ぎるので調理の途中で使ってください。仕上げには、ひと手間かけて、その都度粗く砕いて使いましょう。時々歯に当たるガリッとした食感、そこから広がる鮮烈な香りがたまりません。まな板に粒のままの黒こしょうを並べ、包丁の腹でギュッと押してもできますが、左の写真のように、小さな鍋を使うと力を入れやすいので、ぜひ試してみてください。
粗く砕いたこしょうのことを、フランス語ではミニョネット(mignonnette)といいます。なんだか可愛いい名前だなと思ったら、ミニョン(mignon)は可愛いという意味なんだそうです。