そのひと手間でプロの味わいに! 食パンで作る基本のサンドイッチ講座 Part2 そのひと手間でプロの味わいに! 食パンで作る基本のサンドイッチ講座 Part2

LESSON
3

テーマ:たまごサンド基本のたまごサンド③たまご焼きサンド

同じ料理でも、地域や家庭によって味つけが違うということはよくあります。中でも「たまご焼き」は 地域差が大きいようです。

子どもの頃、母が作ってくれたお弁当のたまご焼きは、その日によって甘かったり、しょっぱかったり、食べるまで味がわかりませんでした。私が好きだったのは、とびきり甘いたまご焼き。甘いのが入っていると「今日は当たり!」と喜んだものでした。

そんな甘いたまご焼きは食パンにもよく合います!バターの香るオムレツのリッチな味わいも捨てがたいけれど、こんな家庭的なたまご焼きのサンドイッチは、自分で作るからこその特別なおいしさがありますね。

たまご焼きサンドの作り方

きび砂糖と煮切りみりんのまろやかな甘みで、ホッとする味わいに仕上げます。パンにはバターではなくマヨネーズを塗りましょう。たまごとたまごで相性もぴったり。パンとたまご焼きをやさしく調和させます。

たまご焼きサンド
材料(1組分)
角食パン(8枚切)
2枚
マヨネーズ
5g
甘いたまご焼き※
1枚
※【甘いたまご焼き】(作りやすい分量)
  1. たまご3個をボウルに割り入れ、きび砂糖大さじ1と1/3、煮切りみりん大さじ1、塩小さじ1/4を加えて泡立て器で溶きほぐす。
  2. 小さなサイズのたまご焼き器にサラダ油を入れて中火でしっかりと熱する。①の1/3量を入れ、少し固まってきたら菜箸でゆっくりとかき混ぜ、半熟の状態で巻く。残りを3回に分けて流し入れ、その都度巻き込みながら焼き上げる。
  3. 巻き簾で巻いて形を整える。
作り方
  • 角食パンの片面にマヨネーズを塗る。
  • 甘いたまご焼きをはさみ、耳を切り落として3等分に切る。
調理のコツ!
  • 甘い卵液は焦げやすいので手早く焼き上げます。焦がさないように注意しながらも、少し焼き色がつく程度で巻き込むと、ほのかな香ばしさも加わり、パンとのバランスがUPます。

今回のポイント

みりんと砂糖と塩のバランス
みりんと砂糖と塩のバランス

みりんと砂糖を計量してみると、なかなかの量に驚くかも知れません。でも、思い切って十分に甘くするのが正解です!

砂糖はきび砂糖がおすすめ。みりんはしっかり煮切りましょう(下記参照)。また、甘みを引き立てながら全体の味をまとめてくれる塩のバランスも重要です。

まずは一度、きちんと計量して作ってみてから、好みの味わいに調整していきましょう。

みりんを煮切る
みりんを煮切る

みりんには甘みだけでなくまろやかなコクがあり、料理の味わいの幅を広げてくれます。ただし、加熱が不十分だと、アルコールの臭いが気になってしまうことも。たまご焼きに入れる場合は、あらかじめ煮切ってアルコール分を飛ばしておきましょう。

小鍋に入れて火にかけ、沸騰したところで鍋を傾けると、鍋の中にも火が入ります。慣れないと驚きますが、そうしてしっかりとアルコール分を飛ばすことによって、よりまろやかで香りがよくなります!

煮切ったみりんは日持ちしないので、冷蔵庫で保存して早めに使い切りましょう。

ちょっとアレンジ

たまご焼きを出汁巻きたまごに!
たまご焼きを出汁巻きたまごに!

出汁たっぷりのふんわりした出汁巻きたまごのサンドイッチは、近年、人気が急上昇していますが、たまご焼きに比べると焼き方、巻き方が難しいのが難点です。出汁の量が増えるごとに難易度が上がるので、ここでは作りやすい量で試してみましょう!

作り方は甘いたまご焼きサンドとほとんど一緒です。パンに塗るのはマヨネーズ。お好みで辛子もプラスすると味が締まりますよ。

出汁巻きたまごに入れる出汁は少量なので、濃い目にとりましょう。市販の出汁パックを使う場合は通常の2倍量で出汁を取り、最後に鰹節をひとつかみ加えてひと煮立ちさせると、香りよく仕上がります。(*)

出汁パックには塩味がついているものもあるので、出汁の塩分をみながら卵液の醤油の量を調整します。

※【だし巻きたまご】(作りやすい分量)
  1. たまご2個をボウルに割り入れ、合わせだし(*)大さじ3、醤油小さじ2、みりん小さじ2を加えて泡立て器で溶きほぐしてからザルでこす。
  2. 小さなサイズのたまご焼き器にサラダ油を入れて中火でしっかりと熱する。①の1/4量を入れ、少し固まってきたらゆっくりとかき混ぜ、手前に寄せて形を整える。残りを4回に分けて流し入れ、その都度巻き込みながら焼き上げる。
  3. 巻き簾で巻いて形を整える。