玉木潤さん
元々ご実家がパン屋さんという玉木さん。そこで2年間働き、東京西葛西のパン技術研究所、センチュリーホテルのベーカリー、福盛パン研究所を経て、老舗「ドンク」で研鑽を積む。現在の店舗では手狭とのことで、2015年6月には新店舗に移転する予定。
数ある京都のベーカリーの中でも、指折りの人気店「たま木亭」。
店内に並べられた約70種類ものパンはすべて、
シェフである玉木さん自信の逸品ばかりです。
特に、具材入りのパンは、まとめ買いする方や、
店を出てすぐに頬張る方がいるほどの人気っぷり。
「自分が食べたとき、このくらい入ってなかったらアカンと思うから」
と、ぎっしり詰めこんだ具材のおいしさが、その理由でしょう。
ご自身の満足のいくボリューム、
何より“味へのこだわり”を追求する姿は、まさに職人そのもの。
味や素材にこだわり、感性に妥協しないで作られたパンは、
「一度食べたらヤミツキになる味わい」です。
そんなたま木亭のオーナーシェフ玉木潤さんが
お散歩に持って行きたいパンとは?
227円(税込)
ハード系パンの生地をベースに、じゃがいもや角切りベーコンをたっぷりと詰め込み、アクセントにこしょうとパセリを効かせました。それぞれが個性の強い素材ですが、ひと口食べればすべてがバランスよく感じられ、また、噛み締めるほどにジューシーさとスパイシーさが広がり、旨みの余韻をたのしめます。おすすめの食べ方は「焼きたてのうちにかぶりつく」。ちょっと無骨な見た目からは想像もつかないほど、均整のとれたお散歩パンです。
それぞれの素材が強いから、そのインパクトは生かしつつ、味の調和を考えながら作った「たま木亭のスペシャリティ」です。お散歩に持って行くなら、ひと口でたくさんの具材からおいしさをたのしめたほうが良いでしょう。実際、このパンを買って、店の近くの公園やお寺を散歩しつつ、ベンチで休憩がてら食べているお客さんもいるみたいですよ。
230円(税込)
日曜日限定の「ヨシカワのスペシャリティ」。小麦粉に水、モルト、イースト、塩だけを加えて作るため、小麦本来の味と香りがたのしめる食事パンです。歯切れも口溶けも良く、メインの料理に添えても、何かをはさんでもおいしく食べられる素朴さが魅力。作り方も形も野趣あふれ、バゲットやバタールに比べるとまだまだ馴染みがないリュスティックを「食べてみよう」と思ってもらえるようにと、生地をバゲットのように牛刀で縦長に切ったのが、このパンのはじまりです。
よく知られたリュスティックの形とは違う、ヨシカワのスペシャリティですね。オーナーの吉川さんの自信作なので、あの店のパンを持って行くとしたらこれです(笑)。
パンの味わいがそのまま出る『バゲット リュスティック』を選んでもらってうれしいです。うちのパンは「喋りながらずっと食べていられるもの」、「生活の中に溶け込むような存在」を目指しています。お散歩しながら、途中でひと休みしながら、食べてもらえるといいですね。
160円(税込)
朝食にも、おやつにもぴったりな『クロワッサン』。しっかり濃いめの焼き色が美しいこちらのクロワッサンのこだわりは、生地とバターが織りなす層をあえて少なめにすること。それによって、豊潤なバターの香りと、外のサクッとした食感、中のもちっとした歯ごたえをたのしめるように、と計算されているそうです。日に何度も並ぶ焼きたてのクロワッサンは、地元の子どもたちをはじめ、幅広い年齢の方に愛されています。
『クロワッサン』はオーナーの安倍さんの得意なパンなので、あのお店のパンを持って行くならこれだと思いました。クロワッサンはポロポロと皮が落ちてしまいがちですが、お散歩しながらなら、そんなことを気にすることもないので、思い切って頬張って、食感やバターの味わいをたのしんでほしいですね。
『クロワッサン』もおすすめですが、もし自分が持って行くなら『ベーコンチーズ』ですね(笑)。ベーコンは、食べたときにしっとりした食感を保ちつつ、臭みが出ないよう、卵白不使用のものを選んでいます。上から振りかけているチーズが香ばしさを引き立て、こちらもお散歩向きなパンですよ。
※掲載されている内容は、2014年11月20日現在のものです。