趣味、こだわり、男の料理

Cooking Men料理男子紹介

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"しあわせ"をつくる料理男子

井口タクトTakuto Iguchi

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Age
20代
Job
会社員 兼 料理研究家
料理歴
10年ぐらい
料理こだわりエピソード
とにかく暇があればレシピの勉強。本や雑誌などでひたすらレシピのあり方を学んでいます。

Interview

被災地で学んだ、「食」のチカラ

井口タクトさん

居酒屋でのアルバイトに明け暮れていた2011年。東日本大震災が起きました。自分の好きな料理で現地の方の力になりたいと、気仙沼でのボランティア活動に参加しました。僕が担当したのは、とある避難所での炊き出し。毎日200人分の料理を5人で分担して作ることでした。

過酷な現実と必死に向き合う被災地でも、食事はホッと緩やかな空気が流れる時間。ご飯を作り始めると、その匂いにつられて自然と人が集まり、「今日のご飯は何?」と他愛のない会話が始まるのです。「アジの開きですよ」と伝えると、「魚なんて久しぶり!嬉しいわ〜」という具合に。元気がなかった方の顔に瞬間的に笑顔が戻る様子を見て、食べることのパワーを痛感しました。もちろん栄養補給という大事な側面もありますが、食にはこんなにも人を元気にするパワーがあるんだなぁと実感し、このことをもっと世の中で広めたいと強く感じました。これが料理研究家を目指したきっかけです。

食事の時間は、しあわせをチャージする時間

それから数年。身近にある食材を使って、なるべく短い手順で、誰でも美味しくできるレシピを追求し、周囲へ発信し続けています。食は「毎日」のことなので、作る側にとっては負担に感じることも多いと思いますが、適度に手抜きをすることで、料理への苦手意識やストレスを減らす手伝いができればと思っています。しかもそれが美味しければ、文句なし、ですよね。

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料理が楽しく、美味しくなれば、作る側・食べる側の両方にとって、食事は「しあわせをチャージする時間」になる。こうして、僕が関わる全ての人を元気にしていきたいと考えています。

余談ですが、「食事が人をしあわせにする」という考えは、料理好きな母親の影響も大きいのかもしれません。僕は小さい頃、サッカー少年だったのですが、試合がある日の朝ごはんは、いつもよりちょっと豪華。そして夜は、試合の結果に関わらず、僕が好きなメニューが食卓に並ぶのです。決して裕福な家庭ではなかったけれど、料理だけは母親が頑張ってくれていたのです。直接試合の話をしなくても、いつもと違う食卓を囲むだけで、勝った日は「おめでとう」、負けた日は「また頑張ろう」と言ってくれているようでした。

人に伝える以上、美味しいレシピでなければ意味がない

食事がしあわせな時間であるためには、作った料理が美味しいに越したことはありません。そして、料理研究家を名乗る以上、自分が美味しいと思えるレシピだけを発信するのが当たり前です。なので、レシピを人に伝える前には、納得するまで何度も試作をしています。

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普段から、雑誌やウェブなどでレシピや調理法を探し、とにかくインプットします。その数は、時に数百レシピに達することも珍しくありません。調理工程の端折り方やアレンジ方法など、様々なレシピのあり方を勉強した上で、自分なりに解釈する。そして、こうすれば美味しそうだな、とアイデアが浮かんだら、試作に移る、というプロセスです。最初は失敗することも多かったのですが、経験を重ねていくうちに、自分のイメージ通りの味が表現できるようになってきました。

今ではInstagramで3.5万人のフォロワーの方に向けて食に関する情報を発信し、月に1回料理教室を開催するまでになりました。

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兼業、リアルとオンライン、「パラレル」に料理と向き合う

僕の場合は、昼間は普通に会社員をやっていて、もう一つの顔として料理研究家をやっています。また、Instagramを使って、オンラインで発信をしながら、リアルな料理教室もやるようになって、「パラレル」に料理と向き合うことで、学ぶものはすごく大きいです。

リアルだけじゃ多くの人を巻き込めないし、オンラインだけでもダメ。料理で知り合った人が間接的に本業につながったりもする。いろいろな側面、立場から料理と向き合うことで、自分にも、周りの方にとっても多様な価値を作っていけると思っているので、これからもいろいろな角度から、様々な場所で料理を振舞っていきたいと思っています。

具体的に言うと、今後は宅配事業をスタートすることも視野に入れています。さらに多くの人と一緒に「しあわせの時間」をつくっていけるよう、これからも様々な活動を発信していこうと思います

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