Cooking Men料理男子紹介
Simple is Best 直球勝負のイクメン料理男子
永江 清史Kiyoshi Nagae
- Age
- 30代
- Job
- マーケティング職
- 料理歴
- 20年以上
- 料理こだわりエピソード
- 週末のルーティンは1週間分のだしストック作り。愛息の幼児食には製氷皿で凍らせただしを使っている。
- 好きなツール
- 兄から結婚祝いにもらった、驚くほど切れ味がよい包丁
Interview
作るなら絶対に美味しいものを
永江 清史さん
実家が長崎でちゃんぽん屋を営んでいるのですが、厨房に立つ父の姿を見ながら、幼心に「料理ってかっこいいな〜」と憧れを抱いていたので、小さい頃から日常的によくキッチンに立っていました。
高校の文化祭に、焼きそば屋の模擬店をやることになったのですが、どうせなら本気で取り組みたいと思い立ち、麺や肉、キャベツなどの食材を実家の取引先から調達し、業務用のガス台をリースすることにしました。
素人が作る「文化祭の焼きそば」に、誰も美味しさを期待していない中、「作るなら食べた人が唸るような絶品を安い値段で出して、アッと言わせてやろう」と、意気込んで準備をしました。なんの意地だったのかわかりませんが(笑)、2日間で600食を売りました。
調味料に頼らない、シンプルさの追求
ここ数年のこだわりは、手を抜かずにイチから出汁をとること。週末に1週間分の出汁をとって冷蔵庫にストックしています。お気に入りは、厚切りの鰹節を20〜30分煮出して作る濃い目の出汁。蕎麦用のレシピなのですが、何を作っても深い味わいがプラスされて美味しくなります。煮物やきんぴら、肉豆腐など和食はもちろんですが、洋食にも使えますよ。出汁自体に旨味があるので、調味料に頼らなくていい。使うのは塩と醤油だけ、なんてことが増えましたね。(結果、塩分摂取量が減るという嬉しい副次効果も。)
実は今日作ったドリアも出汁を使いました。ごはんを出汁で炊くと美味しいですよね。フライパンにだしとご飯、あさり、サーモン、トマトなどを入れて炊き上げる和風パエリアは、妻が絶賛してくれました。
ここまで出汁にこだわるようになったのは、土井善晴さんの著書『一汁一菜でよいという提案』と梅津有希子さんの著書「だし生活、はじめました。」を読んだことがきっかけです。シンプルな料理がいいという考えに共感しましたし、出汁のとり方って意外と簡単だな、ということに気づいたからです。
余計なことはしない、直球勝負が僕のスタイル
息子が生まれたのも、出汁生活を続けるモチベーションになっています。毎週末、出汁をとる際に子供の幼児食用に取り分けて、製氷皿でキューブ状にして冷凍保存しています。
子供には、できるだけシンプルなものを食べさせたいので、出汁以外の食材選びにもこだわるようになりました。買い物をする時は、加工食品の原材料欄は必ずチェックし、特定の添加物は避けるなど気を配っています。おかげで、うちの子の舌が肥えてきて、味を選り好みするようになってしまいましたが(笑)。
今後、挑戦してみたいのが、鶏のまるごと素揚げ。 僕は、余計な手を加えないシンプルな素揚げが一番美味しいのではないかと思うのでいつか作ってみたいです。素材の旨みをそのまま味わうのが一番だと思っています。実直で、物事にまっすぐ向き合う性格なので、料理にもその性分が表れるのかもしれませんね。
とにかく幼少期からずっと料理をしてきたので、自分にとって料理はアイデンティティの一部。これから先、手が動かなくなるまでずっと料理していきたいですね。