趣味、こだわり、男の料理

Cooking Men料理男子紹介

迫田 拓也

「野外の不自由さ」を楽しむ
アウトドア系料理男子

迫田 拓也Takuya Sakoda

迫田 拓也
Age
30代
Job
建築系技師
料理こだわりエピソード
家呑み料理専門から、アウトドアへ。野外という制約のある環境の中で事前準備を万全にするなど、創意工夫することを楽しむ。食べることはもちろん、創造すること、作り上げることのプロセスに喜びを見出している。
料理歴
約15年
好きな調理道具
アウトドア調理器具全般

Interview

制約のある野外での料理を、あえて楽しむ。

迫田 拓也さん

道具への興味から、野性に目覚めて

作る料理は基本的に酒の肴。いわゆるごはんモノにはあまり手を出さず、酒に合うものを独学でずっと作り続けてきました。ひとりで呑む時も人と呑む時も、基本的には家呑みが好きで長年インドア派でしたが、野外で料理をしてみたいという野望も密かに持っていて。もともと道具類が好きなこともあり、アウトドアの調理器具を少しずつ揃えていきました。そして2018年の正月(!)に初めてソロキャンプへ。アウトドア飯デビューしました。それを皮切りにアウトドア熱が高まり、トレイルにも出るようになりました。

迫田 拓也さん
油とゴミを最小限に、制約の中でいかに美味しくできるか

アウトドア飯の魅力は、アウトドアでしか楽しむことができない調理法で料理ができること。「炭」や「たき火」での調理で味わうダイナミックな感覚は最高です。また、野外ならではの不自由さも、僕は嫌いではありません。制約のある環境の中で、どのように工夫すれば不自由でなくなるのかを考えること自体が結構楽しいものです。例えば、後処理に手間のかかる油料理は野外ではできるだけ避けたい。そうなると、切って混ぜるだけでいかに美味しいものを作れるか、ということに挑戦したくなる。また、ゴミも極力コンパクトに押さえたいから、捨てなくて済むメニュー、捨てなくて済む事前準備など、考えることがたくさんあるわけです。

忘れられない野外飯が、日常の朝食に

アウトドアを通して新たな料理に出会うこともあります。以前ロングトレイルに挑戦した時、ガスバーナーで味噌汁を作り、その中に素麺をそのまま入れて茹でて食べたら、忘れられなくなるほど美味しかった。家の中だけで料理していたらそれを作る機会はなかったかもしれませんよね。あまりに気に入ったので、以来、すっかり僕の朝ごはんの定番になりました。ラー油を少し垂らすとさらに美味しくなるので、ぜひみなさんにおすすめです。

迫田 拓也さん
根っからのビルダー。「作りたいから」料理する。

普段は建築関係の技師として働いていて、ものづくりがめっぽう好き。建築と料理はどちらもクリエイティブであって、ビルドでもある。通じるものがあると感じます。なぜ料理をするのか?と聞かれたら、僕の場合は食べるよりも先に「作りたいから」がある。どこかに美味しいものを食べに行くのもいいけれど、自分で作る自由さ、創造性の高さを味わう喜びには叶いません。極端に言ってしまえば、肉も焼いている時が僕にとっては最高に楽しい瞬間で、美味しく焼ければ満足、食べるのは一切れでも全然構いません(笑)。もちろん食べますけれど。

料理をする時は、これを作ろうと目的を持つよりも、今あるもので何が生み出せるか考えるほうが性に合っています。とくに僕は、その時いちばん美味しい季節の野菜や果物で新しいメニューを創作するのが得意。旬のものはそれだけで美味しいのですが、それを活かしてどんな美味しい料理を作り出せるかを考え続けていきます。

アウトドア料理の腕を、さらに磨いていきたい。

同時に、アウトドア料理の腕もさらに磨いていきたいです。目下、挑戦したいと目論んでいるのは、キャンプのたき火で作るビーフシチュー。なにやら、ものすごく美味しいと噂で聞いたので気になっています。キャンプって、時間だけはたくさんあるんです。ですから、じっくりと時間をかけて作り上げるシチューのような料理は向いています。たき火は暖を取るためのものでもあるので、長時間火を必要とする煮込み料理は実に理にかなっているんですね。僕は冬の寒い季節のキャンプが好きなので、これからが本格シーズン。澄んだ空気の中、たき火の美しさを眺めて暖まりながら、時間を忘れてただただ美味しい料理と向き合うという、このうえなく贅沢な時を過ごしたいと思います。

迫田 拓也さん
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