Cooking Men料理男子紹介
築地場外市場で大人買い!
海鮮の美味しさに魅せられた料理男子
川崎 輝Akira Kawasaki
- Age
- 20代
- Job
- ビルメンテナンス
- 料理こだわりエピソード
- 月に一度築地で、予算1万円で存分に買い物をするのが幸せだと語り、時には衝動買いした70cmのヒラメも担いで帰る。収集熱が高く、食材に限らず「いいもの」に夢中になる傾向に。包丁捌き、包丁研ぎに自信あり。
- 料理歴
- 約3年
- 好きな調理道具
- もちろん包丁。そして砥石。
Interview
魚と向き合うのが至福の時。強い食材愛を持って料理道に挑む。
川崎 輝さん
「給料日の翌日は築地」が習慣。予算1万円で海鮮を仕入れる
得意分野は海鮮。魚の早捌きには自信があります。魚を捌くことは生活の一部。給料日の翌日は築地へ魚を仕入れに行くのが僕の日課で、毎月1万円で思う存分、自由に海鮮を買っていいと決めています。先月は巨大な寒ブリの半身を仕入れて、帰り道ずっしりと重かった。
巨大と言えば、70cm大のヒラメを1匹衝動買いしたこともありました。毎月仕入れの後は自宅の冷凍庫や冷蔵庫が海鮮で溢れます。家族からは「一体何を目指しているんだ?」と不思議がられています。
無駄なく最大限に美味しく食べ尽くす方法を試行錯誤
買って帰った食材は、料理して食べることはもちろん目的としてありますが、まだ研究途上であり、海鮮を極めるためにさまざまな調理法を試すことにも力を注いでいます。例えば、日が進むにつれて魚の熟成具合がどう変化していくのかなど、仕入れのたびに勉強です。
また、素材そのものの研究だけでなく、魚と合わせる調味料の研究も欠かせません。和食の基本セット、酒・しょうゆ・みりんに何をプラスしていくと刺身とマッチするのかといったことを、頭の中でシミュレーションして、実際に味わいながら試していきます。「これとこれは相性が悪いけれど、さらにこれを追加すれば美味しくなる」など、未知なる調和を求めていくことはとても面白いですね。
食材への愛が強すぎるのか、もったいなくてどの部位も捨てたくないため、どうすれば余すところなく活かせるかと考えています。ヒラメの時は、煮付け、刺身、洗いで身をいただき、骨も焼いて干して、出汁に使いました。
子どもの頃から親しんだ築地の賑わい、築地の味
築地は僕にとって慣れ親しんだホームのような場所です。子どもの頃から、休日の昼に家族で行き、食事をすることがよくありました。築地市場は昨年秋をもって閉場しましたが、場外は変わらず賑わっていますし、ワクワクする場所に変わりありません。築地を歩きながら「この魚いいな」と品定めしている時間は至福のひとときです。自他ともに認める食材マニアな僕なので、いい魚を見ると欲しくてしょうがなくなってしまいます。
料理で収集熱が加速。天然砥石を収集し、包丁研ぎにも没頭。
本格的に料理を始めたら最後、食材愛にとどまらず、収集熱にも火がつきました。魚料理にはどうしても「包丁」が付いて回るのですが、さまざまな包丁を集めるところから始まって、包丁を研ぐことにもすっかり夢中になってしまいました。
研ぎ師の本を何冊も読んで研究しながら、徐々に天然の砥石に惹かれていって。気づいた時には、店でも開くのかというほどたくさんの天然砥石であふれていました(笑)。周囲の人に譲った今も、手元に40本くらいあります。最近はさらに発展して、包丁作りに足を踏み入れたところ。マイ包丁を作っている途中です。魚を捌いていて僕がいちばん心地よいと感じる瞬間が、固くて割るのが難しいとされる鯛の頭にスッと一発で包丁が通った時。ぜひ手作りの包丁でその瞬間を味わいたいです。
海鮮から肉へ。新たな領域に踏み込む時期が来た
料理を始めて約3年。料理人としてはまだまだ道半ばです。自分が食べたいと思い描く味を作り出せるのが料理の醍醐味だと思うのですが、今の僕は8割くらいの地点までようやく到達したところ。完璧に食べたい味を表現できるまで、楽しみながら研究を重ねていきたいです。海鮮にどっぷりと浸かってきたので、肉領域に入っていきたい気持ちを密かに持っています。でも、海鮮だけでこれだけ食材愛に目覚めてしまったので、肉にまで範囲を広げるのは若干恐れもあります(笑)。記念すべき肉料理第一弾として、先日ローストビーフに挑戦したのですが、肉も実に奥が深そうで。新たな食材に溺れていく自分を想像するとブレーキをかけたくもなりますが、次のステップ、やはり肉へ行くべき時期が来たのかもしれないですね。