Column男の探求コラム
自家製って聞くとそれだけで美味しそう!「MYラー油」作ってみない?
自家製ラー油の作り方を覚える前に知っておくべきことがある。日本で我々が親しんでいるラー油は、唐辛子をごま油に漬け込んだもの。辛みはあるけれど、実のところ深み不足なのである。中国のラー油は熱した油に香辛料の香り付けをしている。特に唐辛子は熱が入ることで、ナッツ系の香りが立ち、この香ばしさが本場、中国のラー油の魅力。こう聞くとちょっと難しそうに感じるかもしれないが、実は超簡単。自宅に中国式ラー油を取り入れれば、餃子の楽しみ方もきっと変わるはず。
本コラムでは、本場のラー油作りを中国料理研究家であり、東京・新宿御苑で『幸せ中国料理 ローズ上海』を営む小薇(シャウウェイ)さんに教えてもらった。
1. ベースのラー油作り編
ものの3分で完成してしまうスタンダードなラー油。このベースの分量を目安にして、作りたいラー油の完成を描いてオリジナルのレシピにもチャレンジ。
材料
サラダ油
200g
粗挽き唐辛子
大さじ3
八角
2個
中国山椒
小さじ1
ニンニク(みじん切り)
大さじ1
作り方
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1. 水分をよく拭き取った鍋にサラダ油200g を入れ、強火で熱する。ものの数分で温度が高くなるため充分に用心を。
※やけどにご注意ください。 -
2. 油を温めている間に別のボールや鍋に粗挽き唐辛子のパウダーを大さじ3杯ほど。辛さの調節は、唐辛子の量で決まる。
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3. 中国山椒を小さじ1杯。シビレの強いラー油を作るのであれば、こちらも増量を。この工程で仕上がりの香りも変わる。
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4. 八角を投入するが火力は弱火。焦げないよう香り付けをしていく。
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5. 八角を投入したサラダ油が充分に加熱されるのを待つ。鍋にサラダ油を投入から、およそ2分半が目安。
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6. 八角の香が付いた油をステンレス製のボウルに流し入れる。油が150℃以上の場合、唐辛子から焦げ臭さが出るため、温度見極めは慎重に。
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7. 熱い油を素材に掛けることを中国語でユウボするという。山椒入り唐辛子パウダーと八角入りの油が馴染んできたら完成
2. アレンジラー油編
もっとコク旨なラー油を作りたい!
通常のラー油だけでは物足りないのであれば、魚介類をプラスオンすることでコク旨ラー油に。 これだけで、高級中国料理店で食べるような本格的な味わいになるので、試す価値は大!
材料
サラダ油
50g
干し海老(粗みじん)
5g
しらす
5g
帆立貝柱(粗みじん)
2個
タケノコ(粗みじん)
20g
オイスターソース
小さじ1
豆板醤
大さじ1
砂糖
小さじ1強
ベースのラー油
適量
作り方
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1. しらす以外の具材をすべて粗みじん切りにする。
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2. サラダ油50gを鍋に入れ、強火で熱し、高温になるまで待つ。このとき、水分や他の不純物が無いように気を付けたい。
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3. 1を熱した油の入った鍋に入れ、ややきつね色になるまでまんべんなく炒める。
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4. よく火が通ったところで、豆板醤大さじ1杯、オイスターソース小さじ1杯、砂糖をひとつまみ入れさらに炒める。
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5. 最後にベースとなるあらかじめ作っておいた自家製ラー油を足して、風味豊かなコク旨海鮮ラー油の出来上がり。
講師はこの人!
中国料理研究家/ローズ上海 代表
シャウ・ウェイさん
朝日カルチャーセンターでの中国家庭料理教室で人気を博し、『ELLE gourmet』(ハースト婦人画報社刊)、『FOOD DICTIONARY 中華』(エイ出版社刊)をはじめとした各メディアでの中国料理監修を多々手掛ける。自身が展開する料理教室『シャウ・ウェイの幸せ中国家庭料理』でも支持を集め、経験を活かしモダンチャイニーズ料理店『ローズ上海』を2016年5月に開業。
DATA:ローズ上海
住所/東京都新宿区新宿1-2-6 御苑花忠ビル B1F
TEL/03-6273-0399
営業/11:30~15:00、18:00~21:30(L.O)、土・日・祝11:30~22:00(L.O)
休み/不定休
出典:「#餃子部」(株式会社エイ出版社)